京都府南部に位置する京田辺市は、関西学術研究都市として都市規模の開発が進行中である。敷地の周囲には田園風景と共に緑が続く丘の上には同志社大学のキャンパスを望むことができる。

この建物は大学生を対象とした集合住宅であり、その安全性および各住戸の生活、プライバシーを確保しつつ、積極的な出会いの場、交流の場を作り出すことにより、集団生活における協調性を意識し、近隣や自然との調和を図ることを思案している。

基本プランにおいて建物は、東棟26室、西棟30室の合計56室の2棟が中庭を挟み、対面するレイアウトとした。

外部に関しては、並列的なコンクリート壁面と2棟間に架かる空中梁により、一体感を意識するとともに、建物の軸と平行に走る2枚のフラットスラブは前面で解放され、建物内部に引き込まれた軸線と、空間の連続性を強調している。

中庭には一日を通して時間の流れと共に柔らかな光が差し込み、それぞれの住戸に十分な採光を与えるとともに、心地よい風の通り道として機能している。

建物と平行に緩やかに上昇しながらのびる階段は、玄関から各住戸への距離を均一化するとともに、入居者の出会いのシーンを演出する。

太陽の沈むころ、ガラススクリーンは光を放ち、各住戸における意識はさらに薄れ、集団生活における一体感は一層増す。

  この写真は2009年10月に撮影したものです

DATA
所在地 : 京都府京田辺市興戸郡塚5-1
主要用途 : 集合住宅  マンション 同志社大学
竣工:1995年          
設計:森村政悦建築設計事務所
1997年 大阪府建築コンクール 渡辺節賞受賞作品
構造: 鉄筋コンクリート構造 基礎 PHC杭  地上3階 
最高の高さ  9,500mm
敷地面積  989.41u 
建築面積 581.25u (建ぺい率58.75%許容60%)
延床面積  1,422.37u  容積率143.76%許容200%) (ワンルーム56室)
各住戸床面積  22.84u 各住戸天井高  2、380mm